「スライム」という生き物
みなさんは「スライム」をご存知ですか?
この愛くるしい姿は、このブログを見てくださる人にとっては、おなじみの姿でしょう。
最新作、ドラゴンクエスト11のモンスター図鑑では、「丸っこいユーモラスな姿から万人の支持を受けているメジャーアイドルの魔物」とさえ書かれています。
本日はこのかわいらしい看板モンスター「スライム」について考察していきましょう。
スライムができるまで
ドラゴンクエストシリーズに皆勤賞で登場するドラクエの看板モンスターが「スライム」です。
冒険の始まりで、チュートリアルとして出会うモンスターですね。
その登場回数の多さ、マスコットとしてのキャラクター性によって、モンスターの中で唯一の「スライム系」というカテゴリーを獲得するにいたりました。
もともと、御伽噺や物語に出てくるスライムといえば・・・
このような液状の生物です。
洞窟や暗くじめじめしたところに生息しており、決して愛くるしい見た目ではありません。
開発当時、堀井雄二さんが鳥山明さんに依頼した際にも、このような粘液製のヘドロのようなモンスターを想定していたようです。
しかし、液体のモンスターデザインの難しさから鳥山明さんは現在のドラゴンクエストのスライムのデザインを提出されました。
スライムの生態
スライムの生態は様々な本やドラゴンクエスト本編で語られています。
様々な情報に言及しながら、スライムの生態を追っていきましょう。
スライムの誕生
スクエアエニックス刊行の「モンスター物語」によれば、アフレガルドの湖から生まれた魔物だそうで、始まりのスライムはつめの先ほどの大きさであったそうです。
スライムは単細胞生物で、繁殖力が高く、アフレガルドの湖はスライムであふれかえることとなります。そうして、スライムは陸上で生活することとなります。
スライムは環境適応能力もすさまじいため、湖から陸に上がってもすぐに環境に適応し、様々な場所で繁殖していくことになります。
スライムがこれほど多岐にわたる進化を遂げたのは、ひとえに驚くべき環境適応能力ゆえでしょう。
スライムの寿命
スライムは「ピキー」となきます。
「スラー」と鳴いたり、人間の言葉を話すスライムもいるため、スライムによって様々です。
というのも、スライムは「小説ドラゴンクエスト5」において「人間って、寿命は短いからなあ」と語っており、人間よりもはるかに寿命が長いのです。
ドラゴンクエスト9の「アルマの塔」に存在するスライムは300年も生きています。
このように、スライムはその長い生涯で人間の言葉もを学ぶのでしょう。
しかし一説では、「ピキー」と鳴くのは人語をしゃべることのできないスライムのみであり、ドラゴンクエスト7のモンスターパークによれば、喋れないスライムのほうが珍しいそうです。
スライムの食性・ヒエラルキー
スライムの食性は草食です。主に陸生のスライムは草原の葉っぱを食べることで成長していきます。
草食で繁殖力の高いというスライムは、生き物としてのヒエラルキーでは下位の部類に属し、スライムは他の魔物に捕食されることもあるようです。
ドラゴンクエストモンスターズジョーカーシリーズでは、「せつげんりゅう」に捕食されるスライムブレスがフィールドで描かれています。
↑食べられたスライムはエンゼルスライムになる。
また、ドラゴンクエストモンスターパレードではスライムのから揚げのような描写も存在しています。
しかし、スライム自身も負けてはおらず、その体でめいっぱい体当たりをして闘います。
訓練をつんだ才能のあるスライムは、スライム族秘伝の奥義である「スラ・ストライク」を覚え闘うことができるそうです。
スライムの恩恵
スライムは最弱モンスターといわれながらも、新米勇者たちの特訓に一役買っています。
冒険でスライムが出てくることで、「勇者の冒険が始まった」と思えるほど今ではドラゴンクエストシリーズでは欠かせない存在になりました。
仲間モンスターになれば「しゃくねつのほのお」を撒き散らし「マダンテ」を放つなど、頼れる仲間になります。
ドラゴンクエストが始まって以来、この魔物は文字通りマスコットアイドルとして様々な勇者とともに歴史を作ってきました。
愛すべきスライムはこれからもドラゴンクエストを彩ってくれるでしょう。